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長期優良住宅の制度変更とハザードマップ

いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。

先日、長期優良住宅についてご質問を頂きました。

そもそも長期優良住宅とは、家は良い状態を維持していれば、100年、もしくはそれ以上の寿命があります。
日本では戦後、家を「作っては壊す」ということをずっと行ってきました。その結果、日本の家の寿命は30年と、諸外国から見ても著しく短い寿命となってしまいました。
家の性能不足によるメンテナンス工ストの増大、核家族化などライフスタイルの変化により、違った土地に新たに建築するケースや、少子化という人口問題も相まって、空き家が増え、社会問題にもなっています。
そのために、長期にわたって「子や孫の代までずっと住み継げる品質の良い家だけを造っていこう」という考えの基に平成21年6月4日に施行された長期優良住宅普及の促進に関する法律で誕生したのが長期優良住宅制度です。

実は長期優良住宅制度が始まる前に、制定されたのが住宅性能表示制度で、家を建てる人が、住宅の分かりにくい性能を分かりやすく等級と言う形で表すようにしたのが品確法に基づく制度です。品確法とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の略称で、平成12年に施工されました。
なかなか普及しなかった品確法を一般化するために長期優良住宅が制定されたとも言われています。
内容的にも、住宅性能表示制度から一部の項目を切り取って、独自の評価項目を設けたのが長期優良住宅となっていて、2つの制度は兄弟のような制度となっています。

今回頂いた質問は、「長期優良住宅って何かが変わったんですよね?」といった感じの質問だったのですが、家を建てようとしている方にとっては気にしなくてはいけないのは、1つのポイントだけです。

そのポイントとは、長期優良住宅の認定基準に災害リスクに配慮する基準が追加されたことです。

他にも今回の長期優良住宅の制度改正では、住宅性能表示制度との一体運用などが出てきましたが、家を建てようとしている皆さんはあまり意識しなくてよい内容です。
この辺りは、実際に申請業務を行う私たち実務者がしっかり認識しておけばよい事です。
あまり事例はないかもしれませんが、長期優良住宅を取得し住宅性能評価制度の評価書を受ける場合は、それぞれ別個に申請をする必要がありましたが、今回の一体運用により同時申請が可能になったことも強いてあげるならば、家を建てる方にとってのメリットかもしれませんが、災害リスクに配慮する基準と比べれば大きなことではありません。

ただ、命や財産を守るために重要な事ですから、長期優良住宅の認定基準に災害リスクに配慮する基準が追加されたことについて、少しお話をしておきたいと思います。
これまで、⻑期優良住宅の認定にあたり、地震以外の災害リスクは考慮されていませんでしたが、改正により認定基準に「⾃然災害による被害の発⽣の防⽌または軽減に配慮されものであること」が追加されました。
長期にわたって優良な住宅を後世に住み繋いでいくというのが長期優良住宅の趣旨ですから、ハザードマップの土砂災害特別警戒エリアなど、そもそも災害発生時に建物も住む方もリスクにさらされる可能性の高い土地は長期優良住宅にそぐわないという事です。
国⼟交通省資料には「例えば、災害の危険性が特に⾼いエリアは認定対象から除外されます。⼀定の災害の危険性はあるものの居住継続が必要とされる区域については所管⾏政庁において必要な措置を求めることができる」とされています。
しかし、「⼀定の災害の危険性はあるものの居住継続が必要とされる区域については所管⾏政庁において必要な措置を求めることができる」とありますが、豪雨などの災害が増加している今の現状では、フラット35Sの融資対象からハザードマップで危険と指定されているエリアでの物件では融資対象とならなくなった事例もあります。
命や財産を守るためにもとても重要ですから、土地の選定には土地のリスクに関しての評価をより一層の注意をしながら行っていくという事がとても大切だという事を、是非、知っておいていただければと思います。

このブログを書いた人
 斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準1級・2級建築士・福祉住環境コーディネーター2級・第1種情報処理技術者
メディア…….NHKおはよう日本 、栃木よみうり 

小さなエネルギーで豊かな暮らしを~普段の生活を一番の幸せに

私たちは、高気密・高断熱とパッシブデザインを活かして、少ないエネルギーで1年中快適に暮らせる家づくりを行っている栃木県那須塩原市の工務店です。
注文住宅の施工エリア:栃木県北部・那須塩原市・那須町・大田原市・矢板市・塩谷町・那珂川町・さくら市・高根沢町
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