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気密はなぜ大切か?

いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家を造っている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。

家づくりの基礎知識を皆さんにお伝えする「家づくり教室」の6回目。最近、「3蜜を避けましょう」と言われていることもあり、気密について質問されることが多くなりました。このブログでも何度か書いてきましたが、「家の換気はなぜ必要か?」についてのお話をもう一度書いておきたいと思います。

気密の大切さは大きく分けて2点あります。その一つ目が冬の暖房の時の快適性と経済性の観点からです。
冬の服装でたとえさせて頂きたいと思います。

セーターは羊毛などを使った毛糸が使われています。ここではセーター=断熱材と思ってください。
ウィンドブレーカーは文字通り風通しを防ぐ役割があります。ここではウィンドブレーカー=気密性と思ってください。

とある冬の風が吹いている気温0度の日、外に出るとします。➀セーターを着て出かける ②ウィンドブレーカーを着て出かける ③セーターを着てその上にウィンドブレーカーを着る
この3つのパターンだったらどれが一番暖かいですか?

➀セーターを着て外に出た場合・・・風が吹いているので風が吹き込んできてしまいセーター本来の保温性(断熱性)を発揮することができません。
②ウィンドブレーカーを着て出かける場合・・・風をよける事は出来ますが保温性が無いので、気温が0度の環境では寒さを防ぐには不十分です。
③セーターを着てその上にウィンドブレーカーを着る場合・・・これが一番暖かいですよね。実はセーターが暖かいのは繊維の中に空気をしっかりとどめておくことが出来て初めて実現します。繊維の中の動かない空気によって保温性(断熱性)が発揮されるからです。ウィンドブレーカーはセーターの繊維の中の空気が動かない様にする事と、外から冷たい空気が入ってこない様にする役割をします。さらに首元にはマフラーを巻いて首元から暖かい空気が出ていかない様にすれば、完璧な防寒対策になります。
素晴らしい素材のセーターを着て、素晴らしい性能のウィンドブレーカーを着ていても、前のファスナーを閉じないと性能半減ですので、お気を付けください。

こんな風に考えてみると、冬に暖房するときには、断熱=セーターと気密=ウィンドブレーカの組み合わせがいかに大切かがお分かりいただけると思います。

気密の大切さの二点目は換気の効率に影響するということです。

この写真、いつも飲んでいるトマトジュースです。

この紙パックのトマトジュースには伸ばして使うストローが付いていますよね。

このストロー、継ぎ目の所がしっかりハマっていなくて、飲み物がしっかり吸えないなんていう経験をした方、いらっしゃいませんか。

ストローの吸い口吸った時、通常であれば先から飲み物がしっかり吸い上げられるので快適に飲むことが出来ますが、継ぎ目の所がしっかりハマっていないと、そこから空気が吸われてしまうので、先からあまり飲み物が吸い上げられなくなってしまうのです。

それでは、この状態が家で起きるとどうなるかという事をお話したいと思います。
最初に気密が高い状態の方からお話しましょう。


今の家では、換気のために外の空気を取り入れる給気口、外に汚れた空気を排出する排気ファンが設置されています。
(余談ですが、ファンで排気する第3種換気では、給気口は穴が開いているだけで自然に空気が入ってくるようにしているので、自然吸口などと呼ばれています。

気密の高い家では自然給気口から入った空気が排気ファンに吸われて外に出ていくという、きちんとした換気の流れが出来ます。
しっかりした換気の流れができるので、部屋の換気がしっかりできるのです。

それと比べて、気密の低い家では、排気ファンのファンの近くの隙間から空気を吸ってしまうと言った、ショートサーキットと言う現象が起きてしまいます。
その結果、自然給気口からは空気がほとんど入らず、排気ファンの遠いところの空気が排出されず、汚れた空気が溜まったままという状況が生まれてしまいます。

きちんと換気をしてきれいな空気を取り入れるためにも、気密がとても大切な事なのなのです。

めちゃくちゃ暑い日や、めちゃくちゃ寒い日にわざわざ不快な温度の空気を取り入れる事は無意味ですが、高気密・高断熱住宅というと窓は絶対空けちゃいけませんと思っている方も多いですが、そんなことはありません。
換気のためには、窓を開けるという方法もありますし、また、期間は限られてしまうかもしれませんが、可変性を持たせられる窓を有効活用することで、春や秋の心地よい季節には、窓を開けて外の空気を取り入れ、季節感じたり風の匂いを感じたりすることも、生活に潤いを与えてくれます。

冬に窓を開けながら暖房する人はいないと思います。冬の暖房の時の快適性と経済性を考え、また換気の効率を考えれば、気密性をしっかり確保することがとても重要です。
その上で、自然との共生を図るために、窓というものをうまく利用して頂ければと思います。

このブログを書いた人
 斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり

小さなエネルギーで豊かな暮らしを~普段の生活を一番の幸せに

私たちは、高気密・高断熱とパッシブデザインを活かして、少ないエネルギーで1年中快適に暮らせる家づくりを行っている栃木県那須塩原市の工務店です。
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那須塩原や那須での家づくり、田舎暮らし、里帰り、移住、二拠点生活を応援しています。

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