高断熱高気密住宅でエアコン戦争はなくなる?その2・活動量と着衣量で快適は異なります
いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。
エアコン戦争の2回目です。
前回、体の筋肉量や脂肪の量によって「快適」と感じる室温が異なりますという話をさせて頂きました。
今日はエアコン戦争が起きるもう一つの要因である活動量、着衣量についてお話させて頂きます。
こんな場面を想像してみてください。
ご主人はリビングでソファーに座ってスマホをいじっています。それに対して奥様は家事(ここでは掃除機掛け)としておきましょう。
そして季節は冬だとします。
掃除機をかけて体を動かしている奥さんはご主人にこんな会話をします。
奥様「暑いから温度下げるね」
ご主人「ちょうどいいから温度下げないでよ」
こんな場面皆さんの家でも無いでしょうか?
齋藤の家ではしょっちゅう起きています。斎藤がグウタラなので(笑)
以前に「快適」とは「暑いとも寒いとも感じない状態(何も感じない状態)」の事を指しています。
また、女性は寒さを感じやすく、男性は暑さを感じやすいとご紹介させて頂きました。
なぜこのような事が起きるのかと言うと、奥様は掃除機をかけるという家事のために体を動かしている。つまり活動量が多く筋肉を動かすことによって体の発熱が起きています。だから暑く感じるのです。
それに対して、ご主人はソファーに座ってスマホをいじっているだけなので、活動量が低い状態にあります。筋肉を動かしていないので活動量が低く発熱量が少ない状態です。
これが、体感の違いとなって表れてくるのです。
それでは、エアコン戦争が勃発しないような解決策を探ってみましょう。
一番簡単な解決策はご主人に上着的なものを羽織ってもらい着衣量を増やす。そして、奥様は家事中は羽織っているものを脱いでもらう事です。
ただ、この解決法がうまくいくためには温度が安定していることが大前提となります。
寒い家だと、快適に近づけるためには暑い服を羽織らなくてはなりません。奥様が羽織っているものを脱いでしまったら、寒さを感じてしまうかもしれないからです。
温度が安定している家では、薄手のものを羽織ることで十分に快適と感じられるようになります。
暑い場合、羽織っているものを脱げば暑さを解消する事になりますが、温度が安定している家であれば、羽織っているものを脱いでも寒く感じることは少なくなります。
このように、着衣によるコントロールがしやすくなるのが、家の中の温度を安定させることの一番のメリットになります。
「快適」とは暑くも寒くもない何も難じない状態の事を表します。
良く「快適な家づくり」と言いますが、本音で言ってしまえば、すべての人が「快適」となる室内環境を作り出すのは、体の脂肪や筋肉の量、そして、着衣量や活動量も影響してくるので実際はかなり難しいことなのです。
以前にも、体感温度は空気の温度だけでなく、床や壁、天井などの表面温度も影響するとお話したことがあります。
高断熱・高気密住宅になると、空気の温度つまり室温だけでなく、表面温度が改善され体感温度も改善されます。
表面温度が改善され体感温度も改善されると、すべての方に「快適」にすることは難しいですが、暑いと感じる方、寒いと感じる方の感じ方のばらつきの幅を小さくすることができます。
これによって、寒い人は薄手の物を羽織る、暑い人は羽織っているものを脱ぐといったように、着衣によるコントロールがしやすくなるのが、高断熱・高気密住宅の一番のメリットになります。
実際オーナー様の暮らしぶりを伺っていると、住み始めて2年目、3年目とその家での暮らし方に慣れてくると、冬のエアコン設定温度が低くなっていく傾向もあります。
高断熱。高気密住宅で室温と鏡面温度を安定させ、「エアコンの設定温度戦争」をしないで家族仲良く楽しく暮らし頂ければと思います。
このブログを書いた人
斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準1級・2級建築士・福祉住環境コーディネーター2級・第1種情報処理技術者
メディア…….NHKおはよう日本 、栃木よみうり
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