家づくりのお金1回目～住宅ローンの事務手数料・保証料

2021年2月2日家づくりのお金

いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。

家づくりの打ち合わせの中で、比較的多くいただくご質問としては、やはり住宅ローンに関するものが多くいただきます。
今日は住宅ローンの事務手数料と保証料についてお話させていただきます。

住宅ローンのパンフレットを見ていると「保証料が不要」となっているものもあります。
一般的な住宅ローンは「事務手数料」と「保証料」の両方が借り入れの時に必要な費用となります。
栃木県の北の方、那須塩原市や那須町、大田原市。矢板市近辺で家づくりをする方は、足利銀行（足銀）、栃木銀行（栃銀）、那須信用組合（那須信）などで住宅ローンを利用する方が多いと思いますが、これらの金融機関は基本的には「事務手数料」と「保証料」の両方が借り入れの時に必要な住宅ローンを提供しています。
それに対して、フラット３５、ネット系の銀行などでは「保証料が不要」の住宅ローンが提供されています。

このようにお話させていただくと、「保証料が不要」のフラット３５やネット系の銀行の方が「はるかに諸費用が抑えられるのでは？」と考える方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながらそんなに単純な話ではありません。

足利銀行と栃木銀行の「事務手数料」と「保証料」を見てみましょう
「事務手数料」
足利銀行　55,000円
栃木銀行　55,000円
「保証料」（例えば3000万円を借入期間30年で借り入れした場合）
足利銀行　100万円当たり9,557円～47,827円　3000万円の場合286,710円～1,434,810円
栃木銀行　100万円当たり4,761円～95,216円　3000万円の場合142,830円～2,856,480円
保証料の「～」という幅を持てせている表現が曲者で、保証料は「審査に出してみないとわからない」というのが実情です。
審査の中で、借り入れ期間、借入金額、返済方法、年収、自己資金、資産、勤続年数、勤め先などが総合的に判断され、最終的な保証料が決定します。審査が終わるまで保証料が決まらない事が一番のデメリットです。
家づくりのお金の本などを読んでいると保証料は目安として1,000万円当たり20万とされていますので、それを当てはめてみると3000万借り入れの場合60万となります。
「事務手数料」と「保証料」を合わせた諸費用は655,000円となります。

それでは、「保証料」が不要であるフラット35やネット系銀行の場合を見ていきましょう。
フラット35やネット系銀行の場合、事務手数料は2.0％ぐらいです。フラット35を扱っているLIXILホームファイナンスでは2.0％ですので、3000万円を借り入れした場合3,000万円×2.0％で600,000円が「事務手数料」となります。

「事務手数料」と「保証料」両方必要な銀行系住宅ローンの場合の諸費用は655,000円
「保証料」が不要なフラット35やネット銀行系住宅ローンの場合の諸費用は600,000円

単純に比較すると55,000の差額があります。
先ほど、「保証料は審査してみないと分かりません」と言いましたが、実は審査でめちゃくちゃ良い条件（安い金額）を提示されることもあるのです。実際に「こんなに保証料安いの？」とびっくりした事例を斎藤も経験しています。
逆にフラットなどの事務手数料は率が決まっているので、条件が良いお客様でも減額されることはありません。
その結果、逆転することも十分にあり得るのです。

あと、繰り上げ返済をした場合の扱いも異なってきます。
繰り上げ返済をすると元金が減った分「保証料」は返戻されます。「借り入れた元金に対しての保証料」という考えなので当たり前ですね。
フラットなどの事務手数料型は残念ながら返戻されません。あくまでも事務手数料ですから仕方ありません。

「保証料」かからないからラッキーと単純に言うことができない住宅ローン、選択するときはしっかり考えたいものです。

このブログを書いた人
　斎藤賢一
家族…………..妻、娘（小学生）、息子（小学生）、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具（ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル）、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車（クロスバイク）、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン（一応演奏します）
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり