い草農家からトマト農家へ
いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。
先日、熊本産い草の畳表でご自宅の畳の表替えをして下さったお客様、お邪魔した時にこんな事を教えてくださいました。
「八代のい草農家の多くトマト農家に転身しているんです」
数年前、お仕事で八代を訪れた時にこんな現実を目の当たりにしたそうです。
今の時期、スーパーの野菜売り場に行くと「熊本産」と書かれたたくさんのトマトが並んでいます。
熊本のトマト産地の中心がい草と同じ八代なのだそうです。
農家さんたちは当たり前ですが作物を作って収穫し、出荷したものが売れることで生計を立てています。
例えば農家の世代交代を考えた場合、親としては売れない「い草」を作る農業を子に託すより、売れる「トマト」を作る農業を子に託した方が、子のことを思えば親としては安心と考えるのは自然の事だと思います。
い草農家さんの中には、子には違う仕事をさせて、自分の代で、い草農家としてだけでなく農業そのものを廃業してしまうケースも多いそうです。
先日、蕎麦が値上げされるというニュースが流れていました。
値上げの原因は中国なのだそうです。調べてみると日本で流通している蕎麦の8割が中国産なのだそうです。昔からやせた土地でも栽培が出来る作物が蕎麦と言われており、日本独特の文化だと思っていましたが自給率はなんと2割、中国に頼り切っている現実が見えてきました。
日本の蕎麦の文化を下支えしている中国では、天候不順により蕎麦の実の収穫量が減少し、かつ、補助金の出る大豆やトウモロコシに転作が進み蕎麦の実の作付面積そのものが減少しているのだそうです。
今まで、自分自身、このような現実を知ろうとすること自体、正直してきませんでした。
ウッドショックを契機に、貿易の諸々の問題や、農産物の自給率の低さを知ることになりました。この原因の一つとして「安易に安いものに流れてしまう」という自分自身の消費行動があり、それが結局生産者の方を苦しめる事になっていることを知りました。このことを自分自身大いに反省しなくてはならないと思っています。
い草の自給率も現在は20%程度と大変低い水準だそうです。
自分自身でできる事と言ったら、国産い草の畳の良さを少しでも多くの人に知っていただく事しかありません。い草の農業が将来性があると感じられる「持続可能性」のある産業になるように、微力ながらコツコツと活動を続けていきたいと思います。
このブログを書いた人
斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準1級・2級建築士・福祉住環境コーディネーター2級・第1種情報処理技術者
メディア…….NHKおはよう日本 、栃木よみうり
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