HEAT20の原典
いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。
家づくりの勉強をしている方でしたら、HEAT20という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
住宅業界では「当社はHEAT20のG2グレードを標準としています」などのように使われています。
HEAT20は「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」(HEAT20委員会)で示されている住宅の指標の一つです。
公的なものでは無いのですが、世の中に大分浸透してきたので、鳥取県ではとっとりHEAT20が策定されている例があるように、公的な位置づけのような感じで世の中ではとらえられています。
HEAT20の設計ガイドブックはこれまでに3冊が出版されています。
最新版は今年の6月6日に出版されていて、「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」から「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が出版元として出版されています。
斎藤の手元にも大分前に届いていたのですが、そのまま机に平積みされていました(汗)
斎藤家の書棚のHEAT20コレクションも3冊になりました(笑)
(名誉のために言っておきますと、最初の2冊はちゃんと読んでますよ。)
個人的な考えですが、書籍などで本家本元のいわゆる原典と言うべき情報に触れることはとても大切な事だと思います。
YouTubeやHPなどで情報発信している方も多いので、それを当たるのも一つの情報収集の手段だと思いますが、それぞれの方の思想や、バイアスがかかっている可能性もあります。
ニュートラルな情報を得るという観点からも、家づくりのプロとして、自分も情報発信者となりえるので、自ら原典を当たるのは大切な事だと思うのです。
HEAT20は例えば断熱区分4地域であれば、G1がUa値0.46、G2が0.34、G3が0.23とUa値が示されている訳ですが、これはHEAT20の目的ではありません。
目的はあくまでも温度です。これをHEAT20ではシナリオと呼んでいます。
4地域を例にお話させて頂きますと、暖房は部分間欠暖房(単純に、リビングのエアコンを人が滞在するときだけONにすると思ってください)
一番寒くなりやすい、住宅の北側の日暖房ゾーンで、朝方の体感温度が何度になるかを示しています。
この温度はG1では「概ね10℃を下回らない」、G2では「概ね13℃を下回らない」、G3では「概ね15℃を下回らない」
こんな風にシナリオが描かれています。
Ua値はそのシナリオを地域区分ごとの代表都市で実現するための、断熱性能の目安として示されているのです。(代表都市:4地域松本市、5地域宇都宮市)
計算に使ったモデルや、計算根拠などもしっかり示されています。
「当社はHEAT20のG2グレードを標準としています」と言う表現は正しくは、「暖房が部分間欠暖房の時、住宅の北側の日暖房ゾーンで、朝方の体感温度が概ね13℃を下回らない家づくりを標準としています」という事になります。長いですね(汗)
HEAT20の設計ガイドブックも2021(2020+1)となって大分パワーアップしています。
住んでいる方のベネフィットも実物件で検証されており、すごく勉強になる内容がたくさん書かれています。
繰り返して読まないとなかなか理解できない部分もありますが、自分の頭の中をアップデートする事を楽しみながらしっかり読み込んでいきたいと思います、
このブログを書いた人
斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準1級・2級建築士・福祉住環境コーディネーター2級・第1種情報処理技術者
メディア…….NHKおはよう日本 、栃木よみうり
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