家の中での溺死
いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家を造っている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。
夏の水のレジャーの時期には、海や川、湖などの事故で「溺死」に至るニュースを耳にしますが、家の中でも年間4,000人近い方が溺死しています。
厚生労働省のホームページにある統計情報でも例えば2008年には3,995人の方が家庭内において溺死しています。
家庭の中で溺死する場所、言うまでもないと思いますが浴室にある浴槽の中です。
浴槽で溺死は、まず浴槽の中で意識障害(気を失う)が起こり、顔が湯の中に浸ってしまい、これが原因で溺死ということになるようです。
65歳以上では家庭内事故死の死因では、浴槽内の溺死及び溺水によるものが一番多くなっており、年齢層が上の人ほどそのリスクが大きくなっています。
溺水を引き起こす意識障害はなぜ起こるのでしょうか?意識障害を引き起こす原因の一つは、浴槽内で脱水状態となり熱中症が起た可能性。
二つ目は、浴室や脱衣室の室温と浴槽内のお湯の温度差を背景とする血圧の急変動の結果、脳に行く血流量が減りそのことが原因で起きていると考えられている様です。
このグラフでも、浴槽に移動した時に血圧が急降下している事が分かります。
寒い浴室から熱いお湯に移動しすることで血圧が急降下し、熱中症や血圧の急変動のために気を失いそのまま溺水、死に至っているという事です。
浴室とお湯の温度の温度差が大きければ、血圧の変動も大きくなります。温度が低すぎる浴室、温度が高すぎる浴槽の湯温がリスクを増大させます。
このグラフからは、入浴中の死亡事故は寒くなり始めた11月から増加し始めて、12月~3月にかけて高い状態、4月になってようやく減少し始めていることかが読み取れ、寒い時期に事故が起きやすい事を表しています。
「ストップヒートショック」というサイトでも、ヒートショックを防ぐためには浴室の温度を高くしてあげること、そして、浴槽の湯温は高くしすぎないこと(41℃以下)にする事が推奨されています。
若くて元気な成人の方にとっては、多少の血圧変動にも適応力が高いので、あまり問題になることはないそうです。
ただし、年は誰もが重ねていくものであることを忘れてはいけません。
30歳で家を作ったとしても住宅ローンの返済が終わる35年後には65歳になるのです。断熱性や気密性を高めて温度差が少しでも小さくなる家づくりがとても大切になってきます。
ヒートショックにも色々なパターンがあります。家を作るときは「今」だけでなく、将来も見据えた家づくりをしていただければと思います。
このブログを書いた人
斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
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