いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。

これから家づくりを行う、那須塩原市の敷地と、大田原の敷地の２か所で地盤調査を行いました。
地盤調査を行う目的を簡単に言うと、その地盤が建物を支える力があるかを調査する事です。

建物の荷重（重さ）の流れをイメージすると、上から下に順番に伝わってきます。
2階建ての建物なら、屋根→2階の柱→2階の床→1階の柱→土台→基礎、そして、基礎は地盤に接していますから、最終的には地盤に荷重が伝わっていきます。
建物の荷重だけでなく、地震や風の力も、最終的には地盤に伝わっていく事になります。

イメージ的には伝わってきた力に対して、反発する力が働くので、地震が起きても、風が吹いても建物がその場所に建っていられるのです。

建物を支える力が地盤に存在するかを検証するのが地盤調査なので、とても重要な調査になります。
その結果によって基礎構造の検討もしていく事になります。

地盤調査の結果は家づくりのコストにも関係してくるので、皆さん大いに気になるところだと思います。
地盤の改良が必要になると、コストが増えてしまいますから、気になるのは当然ですね。

地盤調査の結果、基礎構造を変更したり地盤の改良が必要と判断されたとしても、「地盤改良か・・・お金かかっちゃうな」と思うよりは、「これで安心して暮らすことが出来る」と捉えて頂くと前向きな気持ちになるのではないかと思います。

東日本大震災の時にこんな経験をしました。
震災の数年前に建てさせて頂いた別荘のオーナー様がいらっしゃるのですが、地盤調査の結果軟弱地盤と判断できるデータが揃っていたので、建築当時、鋼管杭による地盤の補強工事を提案させていただきました。
実はその時「周りはやってないのに、なぜ家だけ必要なんですか」とお叱りを受けました。
（周りの方はどんな調査をして、どんな基礎の構造で作られたのかは、残念ながら斎藤は分かりません）

結果的にはご納得頂き、鋼管杭を施工して家づくりを進めさせていただきました。

その数年後、東日本大震災が発生しました。震災直後そのオーナー様からご連絡を頂きました。
正直たくさんのSOS連絡を頂いていたので「良い連絡では無いかな」と思ったのですが・・・
「周りの家では被害がたくさん出たのですが、我が家は殆ど被害が出ませんでした。きちんと杭のご提案と基礎の提案を頂いてありがとうございまいた。」との事。正直ほっとしました。

震災当時、いろいろなところから依頼があり、地震による建物の被害調査や補修を行わせて頂きました。
その中で見えてきたのは、被害を受けやすい地形的な特徴があったり、地名なんかも被害との関連性がありました。
地震の被害を受けた建物をいろいろ拝見させて頂いて、あらためて、地盤を確認する事、そして必要な対策や基礎形式の検討をすることがとても重要だと改めて思いました。

先にも書きましたが、地盤の改良が必要になるとコストが増えてしまいますから、地盤改良にならない方が良いと思うのは当然だと思います。
ただ地震などいざという時に、地盤改良やきちんと基礎を設計する事は、被害が少なくてすむという保険的な側面もあります。
地盤改良も「これで安心して暮らすことが出来る」と前向きに捉えて頂ければと思います。

このブログを書いた人
　斎藤賢一
家族…………..妻、娘（小学生）、息子（小学生）、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具（ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル）、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車（クロスバイク）、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン（一応演奏します）
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準１級・２級建築士・福祉住環境コーディネーター２級・第１種情報処理技術者
メディア…….NHKおはよう日本　、栃木よみうり　

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