防災の日~関東大震災から100年~構造耐力関係規定見直し
いつもご覧いただきありがとうございます。地元の材料を使って快適で省エネな家づくりをしている那須塩原の工務店、斎藤建設の斎藤です。
今日は防災の日、関東大震災から100年が経過しました。
そんな中、木造住宅に関しては、4号特例の廃止というものが現在議論されています。
4号特例(建築基準法)とは、特定の条件下で建築確認の審査を一部省略するという規定の事です。
具体的には4号建築物の建築確認においては、建築士が設計したものなどは、構造耐力関係規定等の審査を省略できるというのが、4号特例です。
4号特例で問題なのが、構造耐力関係の審査を省略というのが、「審査の省略」でなく、構造耐力のそのものの検討もなされないというように、拡大解釈されている事例が問題になっています。
4号特例の該当する建物は木造であれば、2階以下で500㎡以下の建物が該当するわけですから、殆どの木造住宅が該当する事になります。
その結果、建築物の構造強度が不足している言った建物が世の中に現れてしまうのです。
そこで、4号特例の廃止という議論が持ち上がったのです。
ただ現実的には、平屋に関してはそのまま特例が残るなど、イマイチな感じが否めません。
その他、構造耐力関係では壁量の基準の見直も行われていますが、建物重量が省エネ性を高める事により増加する事により、必要壁量を増やすのは良いと思うのですが、純耐力壁を積極的に活用したり、高倍率耐力壁を用いやすいようにしたり、その割には水平構面の議論が入っていないという、チグハグな感じが否めません。
段ボール箱をイメージしてみて下さい。
このように蓋の空いている段ボール箱、角と角を横から押すとひし形に歪みますよね。
でも、蓋をするとどうでしょう。
角を横から押しても、蓋が空いている時より、はるかにゆがみが少ないと思います。
この蓋に当たる部分が、水平構面です。
でもこの話、実は品確法の耐震評価では普通に行われている事なのです。
この評価方法は、長期優良住宅でも採用されています。
思うのですが、新たに基準を作るよりも、品確法の耐震評価というすでにある物を利用して制度設計していった方が、はるかに話はシンプルだと思います。
さっきの蓋をしない段ボールは歪む話、家の壁に相当する、段ボールの素直部分をいくら重ね貼りして補強しても、歪みを押さえることはできません。
いま議論がされているのは、蓋をしないで、壁だけを補強するという事です。
真に地震に強い家を普及させるためにも、シンプルに品確法をベースにこれからの制度を考えていく、この流れになる事を個人的には願っています。
このブログを書いた人
斎藤賢一
家族…………..妻、娘(小学生)、息子(小学生)、猫、金魚、サワガニ、熱帯魚、エビ
楽しいもの…キャンプ道具(ランタン、バーナー・ストーブ、クッカー、グリル)、キャンプ道具で調理すること
………………….自転車(クロスバイク)、子供とディズニーリゾートに行くこと、ヴァイオリン(一応演奏します)
特技……………初めて会った猫に「シャー」と言われない。お子さんと仲良くなれる。
仕事……………斎藤建設の社長・家づくり
資格……………環境省うちエコ診断士・暮らし省エネマイスター・エネルギーエージェント・気密測定技能士・木構造マイスター準1級・2級建築士・福祉住環境コーディネーター2級・第1種情報処理技術者
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